事務局だより 2013年11月05日(火)
 前回の講演会では、太平洋戦争時の交換船をテーマに、船を徴用された日本郵船に残る貴重な資料をはじめ、交換船による帰国者の日記やインタヴューを踏まえてお話しいただきました。商船が戦時体制下に担った意味や、戦後の言論界の一部分にも及んだ帰国者の思想的経験など、歴史の広がりと重みを鮮やかに提示いただきました。
 次回11月の月例講演会では、パプリカを事例に食の歴史を語っていただきます。どうぞ奮ってご参加ください。

 11月は月例講演会に先立ち、14時から第11回通常総会が開かれますので、会員の方はどうぞご参加ください。

 12月の講演会は、戦後派研究会編集『21世紀歴史学の創造』全9巻の刊行完結を記念して、世界史研究所との共催により、23日(月・祝日)に共同執筆者の藤田進氏をお迎えし、「シリア・エジプトと歴史学」というタイトルでご講演いただきます。詳細は追ってお知らせいたします。

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 都市の街路でも、枯れ葉のくすんだような香ばしい匂いをふと感じる時期になりました。追憶のなかにしかない里山の秋が偲ばれます。

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母ひとり拾ふともなく栗ひろふかの裏山の秋ふかみけむ(若山牧水)

第104回講演会のお知らせ

 
「パプリカから見るハンガリー史」 渡邊 昭子 氏 (大阪教育大学)

日付: 2013年11月16日(土)
時間: 16:00 - 18:00
場所: 渋谷アイビスビル10階 (エレベータで9階へ上がり階段でお越しください)


講演者プロフィール
渡邊 昭子(わたなべ あきこ)
 大阪教育大学教養学科准教授。神奈川県生まれ。相模湾の海の幸と鎌倉の土の恵みを堪能しながら湘南に育ち、その後四半世紀に渡って世界各地で食と知の欲求を満たし続けている。『トウガラシ讃歌』に「パプリカ、辛くないトウガラシ!?―ハンガリー」を執筆。論文「近代ハンガリーにおける国民的料理の誕生」などの執筆だけでは我慢できず、授業ではグヤーシュも作ってみせる実践派。


講演要旨
 ハンガリー料理といえばパプリカ。もとはトウガラシで、新大陸が原産です。ヨーロッパにもたらしたのはコロンブスでした。そのトウガラシがハンガリーにやってきて国民的な香辛料となるまでの経緯をたどります。そもそも、食の歴史は何を調べればわかるのでしょうか。これまでに出会った資料を紹介しながら、パプリカの歴史をハンガリー史と関連づけて考えてみたいと思います。


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