事務局だより 2014年02月02日(
 前回1月の講演会では、長年メキシコのマヤ系住民の聞き取り調査を行ってきた清水透先生から、特に村の呪医に焦点を当てつつ、西洋近代の科学思想と異なる死生観、しいては世界観について、映像とともにご紹介いただきました。現代医療を含め、われわれを取り巻く、ともすれば独善的な近代知の形態について再考を促される、刺激的なお話でした。
 次回2月は、シリーズ『21世紀歴史学の創造』全9巻の完結記念連続講演の最終回になります。執筆者のお一人である油井大三郎氏から「日本の原発導入と日米関係」と題してご講演いただきます。
 どうぞ奮ってご参加ください。

 3月の講演会は、事務局の都合によりお休みいたします。次回は4月5日(
)午後4時からユーゴスラヴィアのポピュラーカルチャーについてお話しいただく予定です。詳細は追ってお知らせいたします。

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 緩やかに、とこしえのように反復する自然の命。冷気のなかにも、春の兆しが陽光や花の蕾にほの見える時期になりました。朗らかな春をお迎えください。

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春立や見古したれど筑波山(小林一茶)

第107回講演会のお知らせ

 
「日本の原発導入と日米関係」 油井 大三郎 氏 (東京女子大学教授)

日付: 2014年02月11日(火・祝
時間: 15:00 - 17:00
 ↑ 通常例会と日時が異なりますので、ご注意ください。
場所: 渋谷アイビスビル10階 (エレベータで9階へ上がり階段でお越しください)
参加資料費: 500円(学生無料)


講演者プロフィール
油井 大三郎(ゆい だいざぶろう)
 東京女子大学現代教養学部教授、一橋・東京大学名誉教授。米国現代史、日米関係史、日米比較文化論専攻。主要著作に『戦後世界秩序の形成』(東京大学出版会、1985年)、『未完の占領改革』(東京大学出版会、1989年)、『なぜ戦争観は衝突するのかー日本とアメリカー』(岩波現代文庫、2007年)、『好戦の共和国 アメリカ』(岩波新書、2008年)、戦後派研究会編「21世紀歴史学の創造」別巻Ⅱ『3. 11と歴史学』および第7巻『21世紀の課題』(藤田進・油井大三郎、有志舎、2013年)など。


講演要旨
 
東日本大震災による福島原発での深刻な事故発生の原因のひとつは米国製原発の直輸入にあったといわれる。竜巻が心配な米国では非常用電源を地下に設置する必要があったが、津波が心配な日本ではその設計が裏目にでて、巨大津波で非常用電源がすぐに失われた。日本に初めて導入された英国製原発の場合は関東大震災の映像まで見せて英国側に何度も設計変更を要求したのに、なぜ米国製の場合は直輸入になったのか、戦後日米関係のゆがみから原因を考えてみたい。


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